はなみずき司法書士事務所
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9月 14 2015

借金及び過払金の相続について

たまたまだと思いますが,ここ最近,相続人の方からの過払い請求を立て続けに行っております。

そこで,借金及び過払金に関する相続についてまとめてみたいと思います。
 

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借金の相続

 

この場合,亡くなられた方の遺産の額負債の額を勘案して相続するか相続放棄をするかをお考えになるのが一般的です。
 

通常,借金の方が多ければ相続放棄をされる方が多いと思いますが,相続放棄をしてしまうと一部の例外を除き遺産は相続できなくなるため,借金の方が多くてもそのまま借金を含めて相続をされる方もいらっしゃいます。
 

なお,負債の相続については,原則としては法定相続分どおりに分割され,相続人間で遺産分割協議をしても債権者の同意が無いと無意味になってしまいます。
 

例えば,父親が借金を負ったまま亡くなり,相続人が母親と長男,長女の場合,相続人間で話し合いをして「母親が借金をすべて相続する」という協議が成立したとしても,債権者はそれには関係なく長男や長女に請求することができます。
 

したがって,どうしても母親だけが借金を相続するという状況を作りたいということであれば,母親が相続する旨の遺産分割協議を行ったうえで,これについて債権者の同意を得るか,長男と長女だけ相続放棄をするということが考えられます。もっとも,相続放棄の場合は,相続の順位によって別の方が相続人になることもありますので,事前に弁護士や司法書士にご相談された方が良いかと思います。
 

私の経験上では,概ね債権者が同意してくれることが多いように思いますが,それは相続する人にちゃんと返済能力があるからであって,まったく返済能力がない相続人が相続する場合は,債権者は同意しないだろうと思います。 
 
 

過払金の相続

 

過払金も遺産の一つですので,過払金を有していた方が亡くなった場合は,相続人が相続することになります。
 

他の自動車や不動産のように目に見える財産と異なり,過払金は債権ですので,法律上は,亡くなった瞬間に法定相続分に応じて各相続人が相続することになります。
 

例えば,上記の例で言うと,母親が1/2,長男と長女が各1/4ずつとなりますので,母親単独で1/2に相当する過払金を請求するということも可能です。当事務所でも,過去に相続人の1名の方がどうしても話し合いに応じてくれなかったので,とある信販会社に対して3/4のみの過払い請求をしたことがありますが,特に訴訟になることもなく,3/4相当の過払金を返還してもらったことがあります。
 

ただ,通常はあまりこのようなことはなく,相続人全員で共同して過払請求をするか,遺産分割協議を行って相続人のどなたかが単独で相続し,その方が過払い請求することになります。
 
また,過払金自体が時効になっていない限り,過払金を有していた方が亡くなったからといって請求できなくなることはありません。恐らく相続税の申告期限の関係だと思いますが,亡くなってから10か月経ってしまうと請求できなくなると思われていた方がいらっしゃいましたが,まったくそんなことはありません。

もっとも,過払金は不動産や自動車などと異なり,時効の問題がありますので,相続人間で話し合いが付かなかったとしても,とりあえず過払金についてだけは先に進めた方が良いかと思います。

結論としては,取引をされていた方が亡くなったとしても消えたりすることはなく,借金があれば相続人が返済しなければなりませんし,過払金があれば相続人が請求することが可能です。ただ,借金に関しては,相続放棄をすることによって,返済義務を免れることができる例外があるとご理解いただければ大丈夫です。

以上,借金や過払金の相続についてでした。

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