はなみずき司法書士事務所
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8月 10 2015

再度の債務整理

今年に入ってから再度の債務整理(過去に債務整理を行い,その時の債務は完済したものの,再度借り入れをしてしまい債務整理をする)を行う方が増えてきたように思いますので,今回は再度の債務整理について記載したいと思います。 
 

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個人における債務整理は,ざっくり言うと話し合いで解決できるようであれば任意整理や特定調停,多少の返済ができる場合や住宅を残したいという場合は個人再生,一度ゼロからスタートしたいという場合は自己破産となります。
 

過去に何らかの債務整理を行った場合,その時点でいわゆるブラックになってしまいますので借り入れができなくなってしまいます。しかしながら,どんな債務整理を行っていたとしても永遠に情報が残ることは無いため,その時の収入によっては一定期間経過後に借り入れをすることができ,借入の状況によっては再び債務整理を検討しなければなりません。 
 
 

再度の自己破産

 

過去に任意整理や特定調停をし,完済したもののその後に自己破産をするという場合は特に問題はありません。もちろん,具体的な中身によっては裁判所から事情説明を求められることはあるかと思いますが,自己破産自体は初めてですので一般的な自己破産と同じになります。
 

しかし,過去に自己破産や個人再生を行っている場合は状況が異なります。
 

破産手続において,過去7年以内に免責許可(借金の免除)を受けた場合は再度の自己破産の申立てがあっても免責許可はされないことになっています(破産法252条1項10号イ)。
 

同様に,過去7年以内に給与所得者等個人再生を行い,再生計画案通り遂行されるか途中でいわゆるハードシップ免責を受けた場合免責許可はされないことになっています(同ロ及びハ)。なお,制限されるのは給与所得者等個人再生であり,小規模個人再生の場合は関係ありません
 

したがって,上記のように7年以内に手続を行ってしまっている場合は,条文上は裁量免責の余地はあるものの,ほぼ確実に免責許可はされませんので,申立てをした時点で裁判所からは事実上の取下げ勧告を受けることになると思います。
 

当事務所では,7年以上経過していたので法的には問題ありませんが,過去に自己破産の申立てをして免責許可決定を受けたことがある方の自己破産の申立てを進めたことがあります。この事件の場合は,前の破産と今回の破産とではまったく関係ない理由でしたが,かなり厳しく裁判所から質問事項が来て大変だった覚えがあります。結論としては無事免責許可決定が出ました。 
 
 

再度の個人再生

 

上記同様,自己破産同様過去7年以内に自己破産による免責許可及び給与所得者等個人再生を行っている場合は給与所得者等個人再生による申立てをしても棄却されてしまいます民事再生法239条5項2号)。
 

こちらについても,小規模個人再生の場合は関係ありません
 

ただし,事実上の話としては,7年以上経過していて個人再生を進める場合でも,7年以内に小規模個人再生を進める場合でも,裁判所の目や再生委員の目は厳しくなると思います。 
 
 

再度の任意整理及び特定調停

 

任意整理や特定調停は過去にどんな手続を行っていても再度の任意整理等を行うに当たって特段制限はありません
 

ただし,以前任意整理を行って債務が減ったので今回も減るもんだと思われている方が結構いらっしゃいますが,再度の任意整理で減る方はあまりいらっしゃらないと思われます。というのは,債務が減った理由は借入をされている当時,利息制限法を超過する金利で借り入れをされていたからであり,利息制限法所定利率で計算し直せば基本的には借り入れが減るのは当然です。しかし,再度の任意整理等をされる方の場合,比較的近い過去に取引を開始されていることから,利息制限法所定利率を超過しているということは通常ありえませんので債務が減るということはありません。しかも,取引が短い関係上,任意整理においても長期の分割をお願いしても飲んでくれないことも多く,交渉が難航することも少なくありません
 

過去に当事務所で任意整理を行い,その10年後に再度の任意整理をされた方のケースは,金額がかなり多かったにも関わらず,当初は「分割での返済は認めない」というように強硬な姿勢で来られました。事情を説明し,何度も交渉を重ねた結果,ボーナス月の返済を少し多くすることで和解が成立しましたが,最後まで強硬に来られた場合には任意整理では解決できないかもしれません。
 
 

ということで,再度の債務整理を行う場合,どの手続を選ばれたとしてもハードルは上がりますので,一度目の債務整理を行った時のお気持ちを忘れず,同じ過ちを繰り返さないようにしてください。ただ,どうしても再度の債務整理をしなければならないような状況になってしまった際にはご相談ください。

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