はなみずき司法書士事務所
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1月 29 2014

過払金返還に関する流通系と銀行系の信販会社の対応の差

先日の記事にも書きました通り,旧ネオラインキャピタルが破産しました。今後も大手と呼ばれる業者を除き,多くの消費者金融が破産や再生,会社更生といった倒産手続きをしていくものと思われます。 
 

大手消費者金融の対応

 

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倒産していないことと,過払金がすんなり返還されるかということはまったく別問題であり,例えば大手と呼ばれるアコムやプロミス(現・SMBCコンシューマーファイナンス)なども,任意の話し合いですんなり満額返還されることはなく,多くの場合は訴訟になります。

もっとも,訴訟になった場合,争点(分断,時効,第三者弁済,悪意等)がある場合はそれなりに時間がかかりますが,単純な悪意のみの場合は訴訟を行ったうえでは比較的早期に返還されます

アイフルに関しては,訴訟前はかなり低い割合(返還時期により3割~5割くらい,たまに8割くらい)の提示しかされないためほとんど訴訟になりますが,まったく争点なしでもほぼ全件控訴されます悪意すらなくても)ので,かなり時間がかかります。 
 
 

信販会社の場合

 
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ということで,消費者金融については中小の業者のみならず大手の業者ですらそれなりに時間がかかるのですが,この点多くの信販会社は未だにすんなり話が進みます
 

先日,交渉したA社は,当初の提示は7割くらいですが,「金額的に全然無理です。」と一言言っただけで満額(ただし,利息は付いていない)になり,返還時期も翌月末でした。
また,別のB社は任意の交渉で9割程度でしたし,依頼者より「そもそも利息なしでは和解しない」との方針を伺っていたため訴訟をしたところ,訴訟を提起した1週間後にB社より2か月後に利息を含めた満額の返還で和解が成立しました。
 

ところが,信販会社の中でもすんなり進まない業者もあります。それがオリコ及びニコスです。 
 

もちろん,争点があまりないようなケースではあまりもめることはありませんが,分断や時効といった争点がある時点で早々に代理人弁護士が付きます。正直なところ,代理人弁護士が付いた方が最終的な交渉がうまくいくことの方が多いため別に良いのですが,そこにたどりつくまでにかなり時間がかかります。
 

先日,オリコと争点が分断のみの事件で代理人が付きました。

簡単に言うと,「契約番号がまったく違う契約①と契約②を一連計算するか別の取引として計算するか」という争点です。
さらに,別契約とされてしまうと契約①は消滅時効にかかってしまい,請求額が半額程度になるというものでした。

基本的には,契約番号がまったく異なるのであれば別の取引として計算しなければなりませんが,当該契約においては,契約②は契約①の借り換えでなされたものであり,このことはなんと契約②の契約書にバッチリ記載されています。
とすると,最高裁判決により一連で計算することができます。
平成19年2月13日最高裁判決
平成19年7月19日最高裁判決
 

この点を担当者と話をしても担当者は契約が別である以上一連計算は認められないし,それにより契約①は時効との主張を譲りません。ところが,代理人弁護士が付いた途端,一連計算が認められ,かつ,利息も全額付加したした金額での和解を提示されたので,無事和解成立となりました。
 
 

また,ニコスとは冒頭ゼロ計算で争い,東京の代理人弁護士が付いていました。

ニコスは基本的に昔の取引履歴は破棄してしまったため,その部分については推定するしかありません。ただ,昔の取引履歴が開示された場合は,明らかにその時点ですでに借り入れはなくなっていただろうと推測される場合,借り入れはないけど返済をしていたという一見ヘンテコな計算を行います。これを冒頭ゼロ計算と便宜上読んでいます。当然,返済しかしていないので過払いになりますが,担当者は未開示部分は一切考慮せず,過払いどころか借り入れが残るんで返済しろとの姿勢を崩しません。

結局,担当者の手を離れて,代理人が付いたわけですが,冒頭ゼロの計算をベースに代理人と交渉し和解が成立しました。 
 
 

信販会社の中での差

 

この対応の差を考えると見えてくるものがあります。それは,いわゆる流通系の信販会社銀行系信販会社の信販会社の違いです。
 

前者のすんなり行く業者は,すべて流通系(小売店系・スーパーマーケット系)の信販会社です。当該スーパーで買い物をするときにクレジットカードを提示すると,ポイントが倍になったりとか,5%オフになったりする信販会社ですね。
 

一方,後者のオリコはみずほ銀行系列ですし,ニコスは三菱東京UFJ銀行系列と,ともに銀行系信販会社です。 

やはり,銀行系だけあってお金にはシビアであり,過払金の返還について厳しい対応をせざるを得ないのも頷けます。
 

ということで,一般論としては信販会社は消費者金融と比べると未だに結構な融通がききますが,同じ信販会社といっても流通系と銀行系に差があること,及び銀行系については,流通系と比べると少し時間がかかることを踏まえてご相談いただければと思います。

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