はなみずき司法書士事務所
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7月 18 2013

過払金充当後の利率

本日,過払金発生後に借り入れをした場合の適用利率に関する最高裁判決がありました。 
 

事前知識として,すごく簡単ですが念のために適用利率について記載いたします(利息制限法1条)。 
 

10万円未満の借入れ→最大20%
10万円以上100万円未満の借入れ→最大18%
100万円以上の借入れ→最大15% 
 

端的に言うと1ケタ万円までの借入れは20%,2ケタ万円までの借入れは18%,3ケタ万円以上の借入れは15%です。 
 
 
 

これを前提に最高裁判決にいきます。 

ざっくり内容を記載すると,約24万円の過払金が発生した後に100万円を借り入れた場合,その後の利率は何パーセントになるのか,という問題です。
つまり,あくまで100万円を借り入れたという点に注目すると15%ということになりますので,借主にとって有利な計算になりますが,100万円を借入れた時点で過払金24万円を充当すると,実質的には差し引き76万円を借り入れたに過ぎないので18%で計算すべきとなり,貸主に有利となります。
なお,これまでの実務上,大多数が後者(18%)で進められていたと思います。 
 
 

そして,これについての最終判断である最高裁判決はこちらです。
最高裁サイト
判決全文(PDF)
 
 

ポイントを書き出すと,

「継続的な金銭消費貸借取引に関する基本契約に基づいて金銭の借入れと弁済が繰り返され,同契約に基づく債務の弁済がその借入金全体に対して行われる場合において,過払金が発生している時点で新たな借入れをしたときには,利息制限法1条1項にいう「元本」の額は,新たな借入金に上記過払金を充当した後の額をいうものと解するのが相当である。」
 
 

ということで,これまでの実務で進められてきたとおり,充当の額で判断するということになりました。
貸主有利な判決と言えばそうなのですが,もともとこれで進めていたため大きな問題は無いと思います。
 
 

なお,民訴法260条2項の申立てと破産との関係についても判断されていますが,かなりテクニカルな論点であり,実務上参考になる部分はほとんど無いため割愛します。 

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