はなみずき司法書士事務所
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6月 13 2008

免責審尋

自己破産の申立をした場合,「破産審尋」と「免責審尋」というものがあります。この「審尋」というのは,簡単にいうと,「裁判所が当事者や利害関係人等の意見を裁判所が聞きますよ」という制度です。そして,この審尋は口頭(面談)でなければならないわけではありませんので,書面を提出して行うこともあります。

名古屋地裁の場合,私の感覚では「破産審尋」は90パーセント以上が書面審尋で終わってしまうため,依頼者の方が裁判所へ出頭することはほとんどありません。

ところが,「破産審尋」と異なり「免責審尋」はほぼ100パーセント口頭で行われるため,ほとんど場合に出頭しなければなりません。もし,これに出頭しないと最悪の場合,免責が許可されないため,自己破産の申立はしたけど借金はゼロにならない,という状況に陥ってしまうこともあります。

そして,この「免責審尋」の内容は,私は免責審尋の会場(名古屋地裁であれば2階の債権者集会室)に入れてもらえませんので,依頼者の話を断片的に聞いてどのようなものかを判断していましたが,先日,依頼者が免責審尋の内容を事細かに覚えていてくれており,その内容を教えてくれました。

以下,その内容を記載いたしますので,「免責審尋」とはどんなものか心配だった方は参考にしていただければと思います。ただし,あくまで名古屋地裁の某裁判官の場合なので,他の裁判所だったり,名古屋地裁でも別の裁判官だった場合は,異なる点があると思います。また,あくまでその依頼者の記憶による部分であるため,実際は異なることもあるかもしれません。

1・裁判所へ行くと,免責審尋が行われる会場の前で受付があり,指定された番号の席に座るよう促される。会場には,免責審尋を受ける方が10~30名ほどと弁護士が数人程度いると思います。

2・数分後,裁判官が入場した際に,裁判所の職員より指示で起立,礼をして着席。

3・裁判官より出席の確認がありますので,名前を呼ばれたら返事をする。

4・その後,裁判官より以下の趣旨の話があります。

「それでは,免責審尋について説明します。皆さんはそれぞれ様々な理由で今回の手続をしたと思いますが,今,皆さんがこの場所にいるということは破産手続を廃止(終了)し,一切の財産をもっても返済できませんよ,ということを裁判所が認めたことによります。決定書にもあるとおり,手続の開始の下に「廃止」とあります。これは,裁判所が皆さんから提出していただいた,たくさんの資料を基に開始と同時に廃止しているからです。これは,この制度(同時廃止)を受けるにあたり誠実な方だけに適用される制度であり,ウソや偽りがある場合は適用されません。もし,提出していただいた書類にウソや偽りががある場合,誠実な方とは言えませんので,本来はこの手続(同時廃止)をすることができません。それでは,皆さんにこの点を確認しますので,番号を呼ばれた方は返答してください。1番~4番の方はウソや偽りはありませんか?」

(全員分続きます,また確認が無いこともあるようです)。

「はい,確認いたしました。この手続を行い,この先いろいろな出来事,辛いことが起こるかもしれません。その時にそれをいかにして乗り越えるか,それが重要になります。そして,この手続が終わり,免責(借金が免除される手続)が許可されたとしても今後7年間は再び免責を受けることができなくなります。しかし,そのような中でも再び多重債務に陥る人もいます。安易に借入をしたり保証人になるのは絶対にやめてください。
さて,今は,皆さんの債権者に対して,皆さんに免責の許可をして良いか,誠実な方であったかの意見を求めている状態です。もし,債権者から意見があれば,皆さんは誠実な方ではなくなってしまい,借金は残ったままとなり,この手続を行う前の状態と何も変わらないことになりますので注意してください。ただ,ほとんど方は債権者より意見が出ませんので,その場合,書面にて裁判所より免責の許可書が届きます。
それでは,これで免責審尋を終わります。」

5・一同,裁判所の職員の指示で起立して礼をし退席します。

これにて,免責審尋が終了となります。時間はおよそ10分~20分程度です。

ということで,免責審尋は裁判官より叱られたり,何らかのやり取りをするものではありませんが,たまに質問をされることもあるそうです。その際は,ウソ偽りなく誠実に回答していただければと思います。

なお,免責審尋と異なり,破産審尋は他の方と受けることはありません。そして,破産審尋はその申立の内容によって個別具体的なことが聞かれますので,どのようなことを聞かれるのか一概に記載することはできません・・・。

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