はなみずき司法書士事務所
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5月 19 2011

住宅を売却したうえで個人再生したらイカンのか!(怒)

12:15 PM 気まま

今回の内容の90%くらいは愚痴ですので,あまり面白くないと思います・・・。 

 

法的手続によって債務の圧縮を図る場合,大きく分けて自己破産個人再生があります。

これらの手続にはそれぞれメリット・デメリットがありますが,自己破産と個人再生を比べたときには次のようになります。 

 

<自己破産>
メリット
→借金が全て無くなる。 

デメリット
→住宅を残すことはできない。
→破産手続中は一部の職業に就けなくなる(職業制限)。
→浪費やギャンブル等の借入がかさんで借金が増えていったような場合には借金が免除されない(免責不許可事由)。 

 

<個人再生>
メリット
→住宅ローンが残っている住宅については残せる場合がある。
→職業制限がない。
→免責不許可事由もない。

デメリット
→借金全額は免除にならず,最低でも100万円は支払わなければならない。 

 

ですので,自己破産と個人再生の選択についてのキーポイントは, 

 

①住宅を残したいのかどうか
→住宅を残したいということであれば個人再生しかない。

②職業制限があるかどうか
→職業制限のある職業に就いている場合は個人再生しかない。

③免責不許可事由がてんこ盛り
→少しの浪費等であれば免責されないことはほとんど無いと思いますが,「すべての借金がパチンコです!」というような場合には,自己破産だと通らない可能性があります。 

 

の3つとなり,上記3点に該当しないのであれば,経済的合理性で考えれば借金が全額免除される自己破産の方が良いということになります。
もちろん,上記3つの事情が無くても法律上個人再生ができないわけではないので,様々な理由から自己破産ではなく個人再生を選択しても別に良いわけです。 

 

例えば,

「全額は支払えないけど100万円だけでも返済したい
「自己破産よりも個人再生の方が自分自身の精神衛生上良い」
「万が一,近所の方に知られたときの世間体のため」

など,理由はいくらでもあると思います。
そして,私はそれはそれで個人再生を選択する十分な理由になると思っていますので,いくら自己破産の方が得だと思っていても,依頼者の方がしっかり検討されたうえで個人再生を選択されるのであれば,それを否定することはありませんし,むしろそのご希望を叶えることが私の仕事だと思っています。 

 

 

というようなことを,とある場所で話したら他の弁護士や司法書士から「家を売却するのに個人再生をするとか意味がわからない。自己破産が原則なんだから,上記のような3つの事情が無いのであれば自己破産すべきだ。」と多くのバッシングを受けました・・・。 

 

でも,それこそおかしくないですか?
弁護士や司法書士は,あくまで依頼者からご依頼を受けて業務を進めていくのであって,依頼者の意思決定を否定して自分の考えを押しつける権限なんてありません。
もちろん,依頼内容が違法であればそのご依頼を進めることはできませんし,そもそも不可能(無職だけど再生したい等)であれば進めることはできません。
また,依頼者が手続の内容を誤解して判断しているのであれば当然ながら正しい説明をしたうえで「私としてはこっちの手続の方が良いと思いますよ」とアドバイスをすることはむしろ義務だと思いますが,依頼者がしっかり理解した上で手続を選択したのであれば,それを強引に別の手続に変更するのは越権行為だと思います。 

 

例えば,夫が浮気をして妻にバレたとします。妻は夫に対して離婚を請求するとともに慰謝料や財産分与を求めることもできます。ただ,これらはすべて権利ですので,「一度だけは・・・」ということで,夫を許しそもそも離婚自体を請求しない人もいるでしょうし,はたまた離婚は請求するけど,慰謝料までは請求しないという人もいるでしょう。もちろん,離婚を請求した上で慰謝料も財産分与もガッポリいただきますよ!という人もいるでしょう。

当たり前ですが,これらの権利のうちどれを求めるかは妻が決めるべきであって,相談を受けた弁護士等が決めるわけではありません。 

 

これと上記の自己破産か個人再生の選択も同じではないでしょうか。全額は払えないけど100万円だけでも払いたいんだ,というご希望があるんであれば自己破産ではなく個人再生を選択してもいいですよね。
私は,上記弁護士等の言い分がさっぱり理解できません。

他の弁護士の感覚が普通なのか私の感覚が普通なのかわからず,このブログで愚痴ってしまった次第です・・・。

6コメント

6 コメント to “住宅を売却したうえで個人再生したらイカンのか!(怒)”

  1. そのとおり!2011/05/19 at 5:14 PM

    いつも拝見させていただいています。

    先生のお考えと同意見です。

    他の先生と意見が違っても、

    これからもがんばってください。

    応援しています。

  2. hanamizk2011/05/19 at 5:32 PM

    コメントありがとうございます。
    可能な限り依頼者の希望を満たせるようがんばって参ります。

  3. ファミリア2011/05/20 at 7:52 PM

    私どもの事務所に相談に来られる方の中にも、住宅ローンもないのにはじめから再生を希望されている方がよくいらっしゃいます。理由を聞くと、「破産よりも再生のほうがイメージが良いから・・・」「とにかく破産だけはしたくないから・・・」ということのようです。

    そういう方には、破産と再生の違いや手続きの内容、メリット・デメリットをよくご説明すると、「それであれば、破産の方針でお願いします」となることも多々あります。

    ただ、ご説明差し上げた上でも、「やはり申し訳ない気持ちがあるので、なんとか払える限りは払いたい」ということで、再生の方針でご依頼をいただくこともあります。

    いずれの手続きも、新しく再スタートを切るための手続きです。
    「任意整理は無理だとしても、再生が通るのなら、再生で少しでもお支払いしたい。その上で、一からやり直したい」という気持ちがあるのであれば、私はその気持ちを尊重したいと思います。

  4. hanamizk2011/05/20 at 10:09 PM

    ファミリアさん、コメントありがとうございます。
    仰るとおりだと思います。依頼者さんのご希望を叶えられるよう、互いに精進精しましょう。

  5. 同感です!2011/10/05 at 11:44 PM

    拝見致しました。

    私も同じ事を耳にしたことがあります。
    私も先生に同感です!

    借金をして、人様に迷惑を掛けたのは自身です。
    ですから、どいうにかして出直したい、出来得る事をして、チャンスを頂きたいと思うと思います。

    個人再生を進めた上で困難と判断した場合の破産であれば、身から出た錆で仕方ないと思えると思います。
    ですが、自己破産の方が、手続きも簡素で、債権者とのやり取りもなく、短時間で報酬が即ゲットできるとあって、一発で破産させる弁護士が多いと聞きます。
    実際そういった、知人がいます。
    弁護士は、人を、弱い人を助ける素晴らしい仕事と言っていたのに、いつしか、綺麗事は通用しないんだよと口にするようになり果てました。情けないです。

    今日のニュースで、弁護士が活躍しにくい時代になっておるというニュースを見ました。一生懸命に、依頼主の為に身を粉にしている方が馬鹿をみていたり、就職困難になっていたりと。

    逆風に負けず、真実一路!先生の熱意で1人でも多くの方を救って差し上げて下さい。

    かくゆう私も、解決しにくい悩みを抱えておりますが、必ずや道が開けると信じ、あがいております。

    陰ながら応援いたしております。

  6. hanamizk2011/10/06 at 9:03 AM

    コメントありがとうございます。個人再生で進めようとしても,様々な事情(収入が少ない,返済額があまりに大きい等)で断念しなければならない方がいらっしゃる分,できる方については可能な限り進めていきたいと考えております。
    陰ながら応援いただいている分,陰ながらがんばっていきたいと思います。

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