はなみずき司法書士事務所
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9月 13 2011

各社の過払金返還状況その8(ネオラインキャピタル系)

さて,今回はネオラインキャピタル系についてです。このネオラインキャピタル系というのは,ネオラインキャピタルという会社のグループに属している会社で,
ワイド(アペンタクル)
トライト(ヴァラモス)
ロプロ(日栄,ステーションファイナンス,Jトラストフィナンシャル)
クラヴィス(リッチ,タンポート,クオークローン)
NISグループ(ニッシン)
クレディア(フロックス)
三和ファイナンス(SFコーポレーション)
などを総称した言葉です。 

 

正直なところ,このネオラインキャピタル系は判決ガン無視で強制執行も奏功しないので,回収できたらラッキー程度に思っていてください,と説明させてもらっていますが,この中でも回収できる会社もあります。
例えば,クレディアについては,別枠で記事を書いたとおり,ここについては民事再生を行っているからか判決が確定すれば判決に内容に従った支払いをしてくれるため,ここはちょっと例外扱いです。
また,NISについても,判決後に口座を差し押さえたところ,9割近く(元金ベースだと10割以上)の過払金が回収できましたので,良い展開だったと思います。
一方,ワイド,トライトについては強制執行をしても口座にお金が入っておらず,まったくもって空振りですし,三和に至っては先日破産してしまっていますのでなかなか回収できません。

 

なお,このネオラインキャピタル系の会社の凄いところは逆の立場の場合は法律を駆使して回収してきます。つまり,借入が残る場合に,分割弁済の提案をしてもまったく話しにならず,問答無用で訴訟をしてきます。そして,返済していないのは事実ですので,訴訟に勝つことはほぼ無理だと思われます。
自らが訴えられた場合には判決は無視し,自らが訴えたものについては判決に基づいてガンガン回収するという徹底ぶりで,ここまでくるとある意味アッパレですらあります・・・。

 

そんな業者なので和解の提案も過払い額の5%~10%といったような完全に足下を見た金額を提示してきます。この和解に応じるかどうかは完全に依頼者の方のご判断にお任せしています。
というわけで,しっかり回収するのはなかなか難しいのですが,うまくタイミングがあえば満額とは言えないまでも一定程度は回収できる場合があります。
それは,借入が残っている方に債権譲渡をして回収する方法であり,当事務所でも何回か行ったことがあります。

 

どういう理屈かというと,とりあえず過払金についての確定判決を取ります(理論的には確定判決でなければならないという訳ではありませんが,確定判決を取らないと話しにならないと思います)。
そして,確定判決を取った会社に対して借入が残る方にこの確定判決を買い取ってもらうことで過払金を回収します。
具体的に金額を記載すると,甲さんはA社に対して過払金50万円を支払えという確定判決を持っているとします。また,乙さんはAさんに対して50万円の借入が残っていたものの,30万円を用意することはできます。
この場合に,甲さんの持っているA社に対する過払金債権を乙さんに30万円で売却(債権譲渡)します。この時点で,甲さんは満額とはいきませんが30万円は回収することができました。また,乙さんは買い取った過払金でもって借入の50万円と相殺することによって,以降,A社に返済する必要がなくなり,甲さんも乙さんも50万円の借金が30万円で済むというメリットを得ることができます。
ただし,債権譲渡→相殺のコンボは現実的にはなかなかうまくいきません。というのは,上記の例でいうと,A社に対して借入が残っていながら30万円のお金を一括で支払えるような人を見つけるのはかなり難しいですし,債権譲渡の対価(上記の例だと30万円)をいくらにするのかということで合意ができない可能性もあります。
過去に私が取り扱ったケースも,知り合いの司法書士がB社に対して判決を取っていたところ,ちょうど当事務所の依頼者でB社に対する債務が残り,しかも他社の過払金があったのでたまたま債権譲渡の対価を支払うことができるような状況にあったため,依頼者に事情を話し,債権譲渡を受けたもので,本当に奇跡的にタイミングがあったことによりうまくいったケースです。

 

ということで,上記のようなケースに備えて訴訟をして判決を取っていますが,一括でお金を払えるような方が現れないので,やはり「回収できたら儲けもん」という感じですね。

 

 

まったくこの記事とは関係ありませんが,先日,過去の返還状況の記事を見た当該業者さんのお偉いさんより連絡があり,「赤裸々に書きすぎです・・・」とある種のクレームがありました。すでに書いてしまったものはどうしようもないので結局そのままなんですが,ここに記事を書いたことによって良い内容で和解できなくなる困りますのでどこまで情報開示して良いものかなかなか悩むところですねぇ。

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