相続土地国庫帰属制度が始まります
先日簡単にまとめました相続土地国庫帰属制度が本日から始まります。
先日、簡単にまとめておりますが、大事なこととしては次のとおりです。
1 相続または遺贈によって取得した土地であること
2 無償で引き取ってくれるわけではなく一定の費用がかかること
3 土地の状況によっては引き取ってもらえないこと
となっております。
まず、1については、あくまで相続をきっかけとして取得した土地で無ければなりませんので、売買等で取得した土地は対象になりません。例えば、数十年前に流行った別荘地などをお持ちの場合、通常は売買で取得されていると思いますので対象になりません。もちろん、そのような土地を相続にて取得されているのであればこちらの制度は利用可能です。また、建物は含まれておりません(建物を解体しておく必要があります。)。
2については、10年分の管理費用として最低でも20万円以上の費用がかかるうえ、申請時点で審査手数料として14000円の費用がかかります。さらに、手続を司法書士等にご依頼いただく場合はその報酬もかかります。
3については、定期的に伐採する必要がある竹林、熊などの鳥獣が生息する場所については引き取ってもらえません。
したがって、触れ込みとしては「不要な土地を国が引き取ってくれる」となっておりますが、実際にはかなりハードルが高いものと思われますので、手続をお考えいただく場合には要件を慎重にご検討いただく必要があると思います。
とはいえ、これまでは国が土地を引き取ってくれるという制度はありませんでしたので大きな一歩かと思います。