7月
20
2012
武富士に対する過払金は,会社更生法の適用により,更生計画(3.3%+α)に従った弁済を受ける以外に回収する手段はありません。
しかし,過払金としてではなく,このような事態に陥ったことにより損害を被ったとして,武富士の旧経営陣に対する損害賠償請求(多くの訴訟では会社法429条や民法709条に基づく請求だと思います)の訴訟が全国各地で行われています。当事務所でも過去に何度かブログで触れており,当事務所の依頼者の内,何名かは参加をされています。
→当時のブログ記事
さて,この訴訟の内,横浜地裁で行われていた分の判決があり,何と(一部)勝訴したそうです。
→記事
→判決全文(PDF,8月7日追記)
上記判決は,不法行為に基づく損害賠償を認めたとのことです。
※ただし,上記横浜判決は全国会議で取り扱った裁判ではないそうです。
→全国会議のブログ記事
おそらく旧経営陣側は即控訴しておりますので,解決まではもうしばらくかかると思いますが,最初の結論で勝訴判決が出たというのは,今後にも良い影響を及ぼしそうですね。
なお,今からでも訴訟に参加されたいという方は,直接「武富士責任追及全国会議」へお問い合わせください。
7月
09
2012
少し遅くなりましたが,以前記事を書きましたプロミス-クラヴィス(当時はタンポート)の契約切替に続いて債権譲渡案件について最高裁判決が6月に出ました。
→最高裁サイト
→判決全文(PDF)
以前の判決(契約切替事案)は,結果として借主側勝訴,つまり,プロミスはタンポート時代の過払金も承継しているから,借主はタンポート分の過払金もプロミスに請求できるというものでした。
ところが,今回の判決(債権譲渡事案)はまったく逆でタンポート分についてはプロミスには請求できないというものです。その理由をざっくり書くと下記の通りです。
「以前の契約切替判決の場合は,顧客はプロミスが過払金債務も承継するというのが前提で契約切替に応じたと考えることができるが,債権譲渡は顧客の意思に関係なく行われたものであり,プロミスとタンポートとの債権譲渡契約の中にプロミスが過払金債務を承継するという文言は無い(以前はあったけど削除された)のであるから,プロミスが過払金債務を承継することはない。」というものです。
まぁ,債権譲渡というか債務引受,第三者のためにする契約の原則から行くと,当然の理屈であるため,想定通りかと思います。
なお,上記の債権譲渡にしても契約切替にしても,もともとはプロミスの子会社である消費者金融業者の再編のために行われたもので,顧客と連絡が取れて合意が得られた場合には契約切替,連絡が付かなかったり合意が得られない場合には債権譲渡という方法がとられていました。ですので,法的なスキームは置いといて,実体としてはタンポートからプロミスに取引が移行するということは同じです。にもかかわらず,プロミスが選択したスキームによって借り手側が有利・不利になるというのはなかなか納得が得られないように思います。
ちなみに,プロミスとタンポート(現・クラヴィス)ですが,両方とも無くなってしまいましたね。
正確には,プロミスは現在「SMBCコンシューマーファイナンス」という商号に変更しただけですが,クラヴィスについては,破産してしまいました。
→プロミス商号変更
→クラヴィス破産
ということで,上記のような債権譲渡事案に該当される方は残念ですがプロミスに請求することができませんので,クラヴィスに請求しなければならないものの現実的には破産してしまっているので回収は不可能かと思います・・・。
しかし,たまたまとはいえ,何とも恐ろしいタイミングで最高裁も判決を出したものですね・・・。
7月
05
2012
先日「クラヴィス,破綻へ」という記事を書きましたが,本日付で破産したとのことです。
→クラヴィスHP
これにより,裁判所の管理の下,管財人がクラヴィスの財産を換価していき,過払い債権者を含めた各債権者に配当されることになります。
ただし,そもそもの一般論として,破産であるため財産が残っている可能性は極めて低く,かつ,破産したのがネオライングループだったクラヴィスですので,配当される可能性は正直なところゼロだと思います。
なお,破産手続に際して,破産手続に関する書類(おそらくハガキ)がご自宅宛に送付させることとなりますが,ご家族に内緒で借りていた等,ご自宅への送付を希望されない場合は,その旨をクラヴィスに連絡することで送付しないそうです。
詳細について,下記のページをご覧下さい。
→通知を希望されない方へ
また,いつも業者が破産した場合に書いておりますが,現在借入が残っている方は今後のご返済について一度ご確認をお願いいたします。
正しい利息で計算すると過払いになる方
→絶対に返済しないで下さい。
正しい利息で計算しても借入が残っている方
→クラヴィスが破産をしても借入が無くなるわけではないので,これまでどおりご返済下さい。
借入が残っているのか過払いなのかわからない場合
→返済を停止し,現在どうなっているのかをコールセンターに確認してください。
クラヴィス破産管財人室コールセンター
06-6356-3386
ネオライングループはいずれこうなることが分かっていながら,回収できる分は回収し,過払金は踏み倒す。違法ではないけども,このハイエナ商法のような営業スタイルは許されていいんでしょうかねぇ。