はなみずき司法書士事務所
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2013年10月

10月 15 2013

アイフルに対する過払い請求は年内がギリギリかもしれません

先日,アイフルのADRに関する記事がありました。

DIAMOND online 
 

端的に言うと,「来年7月までに残り1620億円を返済しなければならないけど多分無理なので,もしかしたら業界再編があるかもしれませんよ。」という内容でした。
 

アイフルは4年前に倒産手続きの1つである事業再生ADRという手続きを行い,来年7月まで返済の猶予をされています。ただ,裁判所の再生手続きと異なり強制的に負債が免除されるわけではないので,全額返済しなければなりません。当然,過払金についても同様です。
 

ところが,アイフルはADRを根拠に過払金の減額を求めてきます。利息の免除とかせめて1割減とかなら話し合いの余地もあろうかと思いますが,半額とか7割減という提案なのでまとまるわけもなく,ほぼ全件が訴訟となり,全件が判決となります。控訴審判決まで確定すれば支払日までの利息まで含めた全額どころか訴訟費用についても請求しますので,アイフルからすれば,訴訟になると明らかに損ですが,この姿勢を変えることはないようです。
 
 
 

そんな状況なのですが,株価は順調に上がっています。
 

aifui
※ヤフーファイナンス(2013-10-15)
 

ADRが報道されると同時に株価は急落し,3年程度は低空飛行を続けましたが,ちょうど1年程度前から株価が急上昇しています。一時期の高値からは下がっておりますが,それでも低空飛行をしていた頃より5倍程度の株価になっております。
 

これはひとえに業績が回復したことによるものであり,今後過払い請求が増えていくことは無いと思いますので,いきなり業績が悪化して倒産するという可能性は低いのではないかと思います。
 
 

さて,万が一来年7月にの時点で記事にあるようなJトラストに買収されるとなると,これまでの経験上,過払金の回収はかなり困難になると思われますので,アイフルに対して過払金がある場合,来年7月までには回収することが賢明です。 

というのは,上記の通り現在アイフルに対して過払い請求を行った場合,確実に控訴審の判決まで行きますのでそれ相応の期間がかかります。あくまで一般論となりますが,提訴→判決→控訴→判決→返還までで最短でも6か月,通常は8か月程度はかかります。これを来年7月から逆算すると,8か月かかるとすると今年の11月,最速の6か月だとしても来年1月には提訴していないと業界再編に巻き込まれるかもしれません。
 
 

もちろん,将来のことはわかりませんので,本当に業界再編があるかどうかはわかりません。しかし,回収さえしてしまえばその後に業界再編があったとしても関係なくなりますので,アイフルに過払い請求をお考えの方は遅くとも来年1月までに,できればある程度余裕を持って年内には手続きを始められた方が良いと思います。

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