3月 28 2014
調停の減少
裁判所の手続で「調停」というものがあります。
調停とは
訴訟のように互いの言い分をぶつけ合って,最終的に裁判官が結論(判決)を出して解決するものではなく,話し合いによって解決しようという手続です。
ですので,調停が開かれる場所も法廷ではなく,調停室という小さな会議室のような部屋で行われます。
また,手続自体も,調停委員という裁判所から選任された人が間に入って互いの言い分を聞き,話し合いで解決できるようにアドバイスなどをしてくれます。
そして,最大の違いとしては,訴訟における判決のように最終的な結論が調停では出ないこともあります。
最近の調停
さて,この調停ですが,最近は事件数がかなり減少しており,10年前と比べると90%も減っているそうです。
その理由としては,特定調停の減少が大きいと思われ,これには司法書士の関与がかなり大きいと思われます。
特定調停とは,多重債務に陥った方が裁判所を通して債権者である貸金業者と交渉を行い,返済方法を話し合う制度です。
→特定調停
この特定調停と同じような制度として任意整理という手続きがあります。
任意整理とは,ご自身で交渉していただくのではなく,弁護士や司法書士に依頼して,その弁護士等が業者と交渉を行う手続です。
→任意整理
ではなぜ司法書士の関与が大きいかというと,平成15年に法改正があり,これまで弁護士しかできなかった任意整理を含めた交渉代理業務(140万円以下)が司法書士にもできるようになったためです。
まさに,時期的にドンピシャですよね。
実際,当事務所にご相談に来られた方については,必ず任意整理と特定調停の両方の説明を行っていますが,99%以上の方が特定調停ではなく任意整理を選択されます。
その理由としては,下記が考えられます。
・調停のために裁判所に行く必要がない
・ご自身で調停を行うよりも弁護士等が任意整理をした方が良い結論になることが多い
・債務名義を取られない
・過払金についてもまとめて進めることができる
まず,裁判所に行く必要がないのはそのままですね。
次に,良い結論になることが多いという点については,調停の場合は調停がまとまるまでの経過利息が付いてしまうことが多いですが,任意整理の場合は基本的には経過利息や将来利息はすべてカットした内容で和解しますし,調停よりも長い分割回数が認められることも多いです。
次に,債務名義については,特定調停の場合は万が一分割支払いを延滞してしまうといきなり給与の差し押さえなどをされてしまう可能性がありますが,任意整理の場合はそれがありません。
最後に,過払金についてですが,特定調停はあくまで借金の返済方法についての話し合いであるため,過払金の請求については特定調停で進めることはできません。
当事務所では最近は逆に特定調停をお勧めしています。
実は,今日もご相談があったのですが,特定調停をお勧めし,ご相談者も特定調停を選択されました。
というのは,従前と異なり,任意整理を行ってもあまり減額ができないため,特定調停の方が費用対効果として大きいためです。
いわゆるグレーゾーン金利があった数年前については,任意整理や特定調停を行うと,借金が大幅に減ったり,場合によっては逆にお金が返ってくるような状況が多々ありました。
しかし,グレーゾーン金利が無くなってからは,払い過ぎている利息がありませんので,任意整理等を行っても借金の減額ができず,将来の利息カットや分割方法についての交渉しかできません。
とすると,以前は借金が大幅に減額されたので任意整理の費用を支払っても十分メリットがあったのですが,最近はそこまでのメリットがないので,だったら自分でやろうという方が多くなりますよね。
ということで,世間的には調停が減っているそうですが,当事務所にご相談に来られる方に限っては逆に多くなっております。
なお,任意整理のご依頼をお断りしているわけではありませんので,お気軽にご相談ください!
調停の減少 はコメントを受け付けていません



