7月 14 2011
一連計算を認めないという最高裁判決
本日最高裁判決が出ましたが,またしても借り手側に不利な判決でした。しかも破棄されたのがこれまた名古屋高裁ということで,愛知県民としてはちょっと残念な気がします・・・。
→最高裁サイト
→判決全文(PDF)
この判例について,ざっくり説明します。まず,事案から記載すると,
1・次の通りの4つの取引がありました。
①昭和56年~昭和58年
②昭和60年~昭和61年(空白期間約1年6ヶ月)
③平成元年~平成10年(空白期間約2年2ヶ月)
④平成12年~平成21年(空白期間約2年4ヶ月)
2・当該契約には,当事者から申し出がない限り自動的に2年間継続する旨の規定があった。
3・名古屋高裁は,上記2の「2年間の継続条項」があったんだから,空白期間を特に問題とすることなくすべて一連のものとして計算した。
というものです。
これについて,最高裁はざっくり言うと「空白期間の長短は一連計算を判断するのに重要な要素なのに,これを一切考慮せずに一連計算するという判断はおかしい」と判断しました。
したがって,この最高裁判決としては破棄差し戻しですが,その理由は「空白期間を一切考慮していない」ということですので,空白期間を考慮しても他の要素(空白期間に勧誘があった,契約書の返還があった等)の詳細な判断においてはやはり一連計算と判断される可能性はあります。また,空白期間だけでの判断でも①と②の空白期間は約1年6ヶ月なので2年間の継続条項内であるため一連だが,②と③,③と④は2年以上空いているため分断と判断される,なんてこともあるかもしれません(この辺りは想像ですので実際はわかりません)。
ということで,結論としては借り主側の敗訴判決ですが,実質的にはこれまであった判決をより詳細にして,安易な一連計算に警笛を鳴らしたようなものですので,あまり悲観的なものではないと思います。
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