5月 19 2010
個人再生のその後
今朝,以前に個人再生の手続をお手伝いさせていただいた方からご連絡いただきました。
「無事,すべての支払いが終わりました。」
との連絡でした。
何ともうれしい限りで,今後は借金のことを気にすることなくお仕事に励んでいかれることと思います。
と,良いお話しなのですが,実は個人再生の完走率はあまり高くないらしいです。
私が数年前に再生委員の先生に聞いた話なので現在の数字はわからないのですが,その当時は確か7割程度だったと思います。ただ,そのお話を聞いた後に,いわゆるリーマンショックがやってきましたので,今はもしかしたらもっと低いかもしれません。
個人再生は,最大で借金が1/5になり場合によっては住宅を残すことができ,さらには自己破産のような免責不許可事由が定められておりませんので,自己破産よりも個人再生を希望される方が多いように思います。
しかし,個人再生は原則として3年間にわたり返済を継続しなければならないため,その後に上記のリーマンショックのような事件が無くても,収入の大幅な減少があれば一気に破綻してしまう可能性を秘めています。
もし,途中で破綻してしまい最後まで完走できない場合は,ハードシップ免責や再生計画案の変更など一応の救済手続はありますが,実際には自己破産になってしまう可能性が高いと思います。
「借金の大幅な減額」や「住宅を残せる」等の耳障りの良いフレーズが並べられておりますが,個人再生は甘くは無いんです。
また,申立にも苦労をします。
個人再生の申立をする場合,破産と異なり,将来支払を継続していく手続ですので,返済に回せるだけの家計の状況が必要です。ところが,家計簿をつけていただくと伺っていた状況とは異なり全然支払いに余裕がないことも多分にあります。また,中にはお願いしていた書類の作成をまったく行っていただけない方もいらっしゃいます。
ですので,当事務所の感覚としては,当初個人再生を進めるということでご依頼をお受けしても,実際に個人再生の申立に至るのは6割から8割程度ではないかと思います。残りの2割~4割の方は途中でご連絡取れなくなってしまっているか,自己破産に変更している場合がほとんどです。
ということで,自己破産と異なり個人再生は申立までのハードルが高く,また,「手続が終わればハイ終わり。」という手続ではありませんので,もし個人再生をお考えの方は,将来においてちゃんと支払が継続できるかを十分検討された上で手続を始められた方が良いと思います。もちろん,弁護士や司法書士にご依頼されればその点は弁護士や司法書士も一緒になって考えてくれると思いますけどね。
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