4月 26 2013
訴訟をするのにかかった費用(実費)も回収できます。
過払金等,お金の支払いを求める訴訟を提起して勝訴した場合,判決主文には通常次のような記載がされています。
主文
1 被告は,原告に対し,○○円及びうち○○円に対する平成○○年○○月○○日から支払い済みまで年○○%の割合による金員を支払え。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
この記載のうち,「1」については,訴訟で求めていた過払金等のお金の支払いそのものです。
その下の「2」が今回の記事のメインである「訴訟費用」です。
この訴訟費用については,別途法律が用意されております。
→民事訴訟費用等に関する法律
訴訟費用というのは,訴訟にかかった実費等で,具体的には下記のようなものです。
・訴状に添付した収入印紙
・訴状等の郵送のために使った郵券(切手)
・資格証明書
さらに,これに加え,下記のようなものも認められます。
・代理人が出頭した場合は,その日当
・代理人が出頭する際にかかった交通費
・書類作成の手間賃
当事務所では,裁判所の出頭の際にかかった交通費や日当を別途請求しているわけではありませんので,この部分はかかった費用以上に依頼者のお手元にお金が返ることになりますね。
ちなみに,裁判所から発行される訴訟費用額確定処分の書類はこんな感じです。
なお,以下の点についてご注意ください。
①和解した場合は支払われません
通常,裁判上の和解が成立した場合,和解条項の最後に「訴訟費用は各自の負担とする」という文言が入っておりますので,訴訟費用を互いに請求することはできません。つまり,かかった費用は自己負担ということになります。
②代理人の日当や交通費は,言い値が通るわけではありません
極端な例えを出すと,依頼した弁護士等との間で1回裁判所に出頭する度に10万円の日当を支払うという契約だったとしても,10万円の日当を相手方に請求することはできません。代理人の日当は一律3950円と定められています。逆に言えば,弁護士等との間で日当を支払うという合意が無かったとしても日当を請求することができます。
また,交通費については,実費が出ることもありますが,基本的には裁判所と事務所の直線距離に応じて定められます。これが結構安くて,長久手市にある当事務所から春日井簡裁に1往復する交通費は300円しかもらえません・・・。
③手続をするのが少し後になります
訴訟費用は裁判が確定した後,第1審の裁判所書記官に請求します。
第1審で判決が確定すれば,そのあとすぐに手続ができますが,控訴審や上告審まで行ったあと請求する場合は,関係書類が第1審に戻った後に手続をしなければなりません。
名古屋簡裁から名古屋地裁,名古屋高裁に行った場合などは比較的早期に帰ってくると思いますが,他県の高裁や最高裁まで行った場合には第1審の裁判所まで書類が戻ってくるまで数か月かかることもあります。しかも,裁判所は書類が戻ってきたことを教えてくれるわけではないので,ちょくちょく確認の電話をしなければなりませんね。
④支払ってくれないこともある
これは,訴訟費用に限らず,通常の請求しているお金についてもそうなんですが,判決というものは差し押さえ等をして強制的に回収することを認めてくれるだけであり,相手にお金がなければ現実問題として回収することはできません。
なので,判決を取ったとしても,相手の状況によってはお金が返してもらえないのみならず,訴訟費用も持ち出しになってしまい赤字になる可能性もあります。
⑤訴訟費用に代理人報酬は含みません!
これが一番誤解されることが多いのですが,上記の通り,訴訟費用というものは基本的には実費に関するものだけです。例えば,過払い請求の場合,当事務所は成功報酬として21%をいただいておりますが,この21%相当額を相手方に請求することはできません。
判決を取得したあとであれば,訴訟費用の請求手続きはそんなに難しいものではありませんが,弁護士や司法書士の中でもここまで請求している人はそんなに多くないと思います。
もし,すでに弁護士等にご依頼している場合,判決後に訴訟費用も相手に請求するようお願いされた方が良いと思います。
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