4月 17 2009
辞任に至る場合
非常に残念なことですが,ご依頼を一旦お受けしながら辞任をするケースが最近目立ってきております。そして,このすべてが自己破産や個人再生といった裁判書類作成のご依頼によるものです。
まず,自己破産や個人再生といった手続は地方裁判所の管轄であるため,私ども司法書士は代理人として申し立てることはできません。しかし,司法書士法において,書類作成が認められておりますので,書類作成代理人として関与させていただくこととなります。
また,自己破産や個人再生といった方針に確定するのは債権調査をしてからでないとわかりませんので,まずは債務整理の代理人として受任通知を発送し,結果的に自己破産や個人再生を選択せざるを得なくなったときに書類作成に移行することになります。
したがって,受任通知を発送することで,自己破産か個人再生か,はたまた任意整理かは置いといて,とりあえず手続きを始めた段階で返済がとまることとなります。もし,自己破産の手続きをするということであれば,ある意味,この段階から今後返済をしなくてよくなることとなります。
しかし,手続き中はあくまで暫定的に請求を止めているだけであって,自己破産の場合に法的に返済義務がなくなるのは,申し立てが認められたとき(免責決定確定時)ということになります。
ただ,上記のとおり,ある意味ご依頼のときに返済が無くなったのと同様になるため,その状況に安心してお願いしている書類作成を進めていただけなかったり,必要書類の収集にご依頼いただけないことがあります。もちろん,それだけでいきなり辞任することはありませんが,何度連絡してもご協力いただけない場合は,残念ですが辞任することとなってしまいます。
さらに,極めて稀にですが,私に内緒で財産を隠していたり,借り入れを隠していることがあります。ただ,隠していたとしても結構バレます。なぜかというと,隠したいということは多くの場合高価な財産になるため,借り入れの状況や家計簿を見ていると,明らかに不自然だったりつじつまが合わないことが多くあります。さらに,借り入れについては,当事務所では必ず信用情報を取得していただくため,まず間違いなくバレます。
単に私に申告するのを忘れていたということであれば,(本来は良くないですが)いきなり辞任するということはありませんが,確信犯的に隠されていた場合は,信頼関係の破壊以外何モノでもないですし,財産隠しに至っては犯罪ですらあります。
したがって,このような状況が発覚した場合は,残念ですが辞任することとなってしまいます。
以前も記載した覚えがありますが,私は,自己破産や個人再生のご相談をお受けする際に,「今日は何の目的に事務所にお越しいただきましたか?」と質問することがあります。
多くの方が,「借金が返せないので,自己破産や個人再生の手続きをしてもらうために来た」とお答えになります。
確かに破産等の手続きをご依頼されにお越しいただいたのもまた事実ですが,私は少し違うように思います。
私が考える「当事務所にお越しいただいた目的」というのはは,「生活を立て直すため」だと思います。そして,自己破産や個人再生といった手続きは,その「生活を立て直すため」という目的を達成するための一つの手段に過ぎません。
私からの視点だと,「借金免除のための,ただの書類作成代行屋じゃないですよ!」ってことです。
なので,自己破産や個人再生の書類作成を当事務所にご依頼いただいている方はお分かりだと思いますが,家計簿をかなり細かいところまでチェックし,無駄遣いが多いようであれば当然指摘して改善していただくことになります。
このように,自己破産や個人再生の書類作成のご依頼は,依頼者・受任者の関係以上に,互いに協力して手続きを進めていくという特色があります。
ですので,自己破産や個人再生のご依頼をお考えの方は,この点を踏まえたうえで,ご相談・ご依頼いただければと思います。
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