はなみずき司法書士事務所
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9月 18 2010

過払金の利息を求めないことが増えてきました

8:52 am お知らせ

最近は利息どころか過払金の元金すら返還できない業者が多くなってきているので,ほとんどの業者ではあまり関係ないのですが,今,一番ホットな争点は悪意の受益者(利息)の点だと思います。

 

これまでにも何度か記載していると思いますが利息が付く根拠について再度確認します。

 

まず,払いすぎたお金があるのであれば,これは当然返してもらえます(民法703条)。

 

ところが,払いすぎているということを知っていたにも関わらずそれを受け取っていたような場合,それだけでは不公平だということで払いすぎたお金に5%を付加して支払うことになっています(民法704条404条)。

 

したがって,利息が付くのはあくまで例外ですので,本来は過払金を返してもらう側が「相手の業者は払いすぎていることを知っていた」ということを立証しなければなりません。

 

ところが,最高裁はその原則をひっくり返して,「業者側が知らなかったことを立証しなければ知っていたと推定する」とし,業者側が立証しなければ自動的に利息が付くこととなりました。
判例
判決全文(PDF)

 

そして,業者側が「知らなかった」ということを立証するのは極めて難しく,また立証するためには膨大な労力を使うことになるため,「知らなかった」ということを立証する業者は多くありませんでした。

 

 

 

しかし,時は流れ大手と呼ばれる業者もかなり業績が悪化しており,利息どころか元金の支払いすら難しい業者が多くなりました。ですので,膨大な労力を使ってでも利息を付加しないような判決が出るよう争ってくるようになり,とある業者は過去の契約書等数百ページにも渡るような証拠を出してくるようになりました。
そして,いくつかの裁判所で業者の主張を認める判決が出るようになり,最高裁に次ぐくらい影響力のある東京高裁まで平成22年1月15日にプロミスの主張を認める判決も出されており,いっそう業者は争ってくるようになりました(なお,東京高裁は平成22年2月4日にプロミスの主張を認めないというまったく逆に判決も出しています)。

 

となると,当然ながら裁判の期日を何度も重ねることになりますので,返還までの時間もそれだけ遅くなります。

 

実際に,当事務所でガチンコで悪意の受益者について戦った裁判が今週結審しましたが,その裁判は今年の3月に提訴していますので,半年以上裁判の期間がかかっております。さらに控訴されてしまうと解決まで1年掛かりというのも十分あり得る話しです。

 

 

ということで,タイトルに戻るんですが,以上の事情を踏まえた上で,

利息があまり付かない場合は,費用対効果を考えて利息を請求しないということがあります。
上記の通り,利息を求めるとかなり時間がかかりますので,他社への返済がある場合など個々の事情によっては利息を請求しないということがあります。

 

なお,利息を請求しない場合は,ちゃんと依頼者に説明のうえ依頼者自身にご判断いただきますので,私が勝手に請求しないということはありません。
ただ,無条件にすべての案件で利息を請求するという訳でもありませんので,その点だけご承知おきください。

 

以上,利息についてのお話しでした。

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