はなみずき司法書士事務所
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8月 05 2011

各社の過払金返還状況その3(レイク編)

最後の銀行系の会社「レイク」です。ただ,「レイク」は単なるブランド名であって,現在の正式な会社名は新生フィナンシャル株式会社となります。なお,その前はGEコンシューマー・ファイナンス株式会社など,株式会社レイクという会社だった時代から営業譲渡や商号変更,合併など数回いろいろ会社名が変わっています。ですので,訴訟をするときも,その旨を立証しなければならないことから,他社と比べると証拠書類の量が多いのが特徴です。 

 

さて,このレイクについては,基本的に和解がしやすい業者であり,訴訟を提起してから比較的にすぐに連絡が入ります。また,先のアコムやプロミスが3~4ヶ月先であるのに対し,レイクは元金+利息の端数カットの金額を1~2ヶ月後に返還してくれますので,この点からも和解がしやすいです。昨日もレイクと和解交渉を行いましたが,9/16に返還されるので1ヶ月ちょっとということになりますね。
ただし,これも訴訟をするのが前提であり,訴訟をしなければ元金の8割程度を4ヶ月程度先に返すという案をだしてきます。したがって,レイクについてもほとんどが訴訟になっています。

また,レイクの最大の特徴は,平成5年以前から取引をされている場合,それ以前の取引履歴は破棄したといって絶対に出してきません。絶対にです。ですので,その場合は頭ゼロ計算(残高無視計算)推定計算などをして請求することになります。 

 

<頭ゼロ計算>
例えば,昭和60年頃から取引が始まっているということがわかる場合,平成5年当時にはすでに過払いになっている可能性が極めて高いと考えられます。そのような場合には,平成5年当時の残高で数十万円とか残っていたとしても,その時点での残高はゼロ円と仮定して計算をします。そうすると,借入はないのに返済から始まるという奇怪な計算書になるんですが,このまま計算して請求します。
先日書類作成をさせていただいた件で,「取引開始の時期は覚えていないけど,娘が小学校から帰ってくるのを家で待ってなければならないから,お金を借りてすぐに帰ったのは覚えている」という方がいらっしゃいました。現在,その娘さんは40歳過ぎですので,おそらく30年くらい前に取引が開始されたと思われます。とすると,昭和55~56年くらいに取引が開始されたと思われますので,平成5年時点での借入はゼロ円と仮定して訴訟を提起しました(レイクは頭ゼロ計算を認めた上で妥当な金額で和解が成立しました。)。 

 

<推定計算>
また,レイクより取引の開始が平成3年である旨等の個別の契約書が開示されるケースがあります。その場合,平成3年からの取引だと平成5年時点では過払いになっているとは考えられないため,頭ゼロ計算はできません。そこで,平成3年から平成5年までの取引内容を推定して計算した上で請求することとなります。ちなみに,上記の昨日和解交渉をした件は,推定計算をして請求したもので,これもレイクが推定計算を認めた上で和解が成立しました。 

 

というように,レイクは取引履歴を全部出してくれないというのが大きな問題かと思いますが,分断や利息についてはそこまで大きく争ってくるイメージはありませんので,アコムやプロミスよりも私は良いイメージを持っています。
さらに,アコムやプロミス同様,銀行傘下の業者であるため,とりあえずいきなり倒産という可能性も少ないと思われることから,安心して訴訟を進めることができる業者です。 

 

 

 

なお,過払いとは直接関係ありませんが,レイクの親会社である新生銀行がレイクブランドを使って貸金業をするとのことです。
記事 

 

ご存知かと思いますが,法改正により,年収の1/3までしか借入をすることはできなくなりましたが,これには例外があり,そのうちの一つに銀行からの借り入れは除外するという規定があります。
→総量規制の詳細はこちらのブログ記事をご覧ください。 

 

上記の通り,「レイク」というのは単なるブランド名であって会社名ではありませんので,新生銀行が「レイク」という名前でお金を貸すことができます。とすると,結局返済不能になるまで借りるのを防ぐために上記のような年収の1/3という制限を設けたのに新生銀行はこれを骨抜きにすることにもなりかねません。
あくまで銀行なのでしっかり審査をして返済可能な人にしか貸付をしないと思いますが,何とも心配でなりません。
レイクはイメージが良いのですが,新生銀行はそもそも経営破綻した長銀を外資が引き継いでできた銀行ですし,業績不振からあおぞら銀行との合併を画策してやっぱり破談になったりと,銀行としてはあまり良いイメージはありません。おかしなことにならないことを願うばかりです。

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8月 02 2011

各社の過払金返還状況その2(プロミス株式会社編)

前回のアコムに続き今回はツートップのもう一つプロミスです。
昨年,福岡が本社の三洋信販(ポケットバンク)を吸収し,ますます大きくなっています。

 

プロミスはアコムと異なり,昔から訴訟提起前の和解提示が低い業者でしたので,ずっと訴訟をしているイメージです。
最近も訴訟提起前だと5割を10ヶ月後に返還するというような残念な提示しかしてきませんので,ほぼ100%訴訟をしていると思います。つまり,3万円や5万円といった低い金額でも訴訟をしているような状況です(訴訟費用を節約するため依頼者の同意を得てまとめて訴訟を提起しています)。

訴訟を提起した場合,アコムと異なり業績云々の交渉はしてこず,法的な争点(悪意,分断,時効等)に絞って交渉してきますので,交渉としては一番やりやすいです。というのは,争ってくるのは法的なものだけですので法的に筋が通った説明をすればちゃんと応じてくれるからです。ですので,特段争点が無ければアコム同様,利息を含めた満額から端数カットした金額を3~4ヶ月後に返還してくれることが多いと思いです。

 

一方,争点がある場合はがっつり争ってきます。特に悪意についてはかなり争ってくるイメージがあります。また,分断についても争ってきますが,分断についてはプロミスの取引履歴に再契約の有無の記載がありますので,ある意味やりやすいです(途中で空白期間があっても再契約の記載がなければあっさり分断の主張は取り下げてきます)。

そして,最大の争点は,リッチ(タンポート,クラヴィス等)から債権譲渡や契約切替された方の過払い問題です。最近,当事務所ではこの点が争点になるようなご依頼がないので和解の交渉状況はわかりませんが,裁判例としては当初はプロミスが優勢だったイメージがあるものの,最近はプロミス敗訴が多くなっているように思います。この点は,近日中に最高裁判決が出る予定となっておりますので,この最高裁判決に期待したいところです。
ブログ記事

 

最後に,プロミスは三井住友銀行グループに属しており,その頭取が昨年10月にプロミスを変わらず支援していく旨表明しておりますので業者の倒産が多くなっている中,他社と比べれば比較的安心できる業者だと思います。もっとも,銀行傘下でも倒産したり売却されることがありますので,三井住友銀行グループにいる間には請求された方が確実だと思います。

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7月 29 2011

各社の過払金返還状況その1(アコム株式会社編)

過払金の返還状況が各社によってかなり差があり,しかも日々変化している状況があるんですが,最近の状況をシリーズで書いていこうと思います。ただ,このブログは業者の担当者も見ているそうなので,あまり手の内を知られたくないんですが,弁護士等に依頼せずご自身で請求を検討されている方のお役に立つかもしれないと思いましたので書いていこうと思います。ただし,次の点にご注意ください。

 

あくまで最近の状況であるため,今後の事情変化によって対応が変わる可能性が多分にあります。
業者の対応は,各法律事務所,司法書士事務所によって対応を分けているそうですのであくまで以下の記載は「当事務所の場合」ということになります。また,弁護士等が請求するのとご自身で請求するのでは業者の対応は異なると思われます(一般論としては弁護士等が請求した方が業者の提示は高くなると思います)。

 

 

さて,アコムは武富士無き今,プロミスとならんでツートップを走る消費者金融です。数年前は訴訟をしなくても元金+利息の満額から端数カットで1~2ヶ月後返還なんて時期もありましたが,当然ながら今はあまり良くありません。

 

まず,訴訟前の提示としては,半年後に元金の6割とか9ヶ月後に元金の7割を返還するという提示をしてきます。期日も金額もまったく話しにならないので,ほぼ全件訴訟になっています。
ただ,訴訟をしても「先日の決算もウン千億円の赤字だったので勘弁してくださいよ~」という感じで,元金の8割を7ヶ月後に返還するとか,元金満額を10ヶ月後に返還するといった和解提示をしてゲンナリさせてきます。
確かに,昨期はそうかもしれませんが,今期の予測は約500億円の黒字予想です。
記事
ですので,上記の赤字だという理由は全然理由になっていないので,交渉をして元金+利息の満額から端数~1万円程度減額し,返還期日は和解日から3~4ヶ月後に返還というケースが多いと思います。

 

ただし,上記のような和解は分断がなく平成18年以降に過払いになっているケースであり,分断等の争点があればがっつり争ってきます。
分断であれば再契約した際の契約書関係,悪意であれば契約書,領収書等のコピー等を出してきます。もちろん,内容によっては明らかに分断だと思われるケースもあります(アコムは,取引履歴の中に「契約」や「解約」の記載があるので,再契約の有無が比較的容易にわかります)ので,そのような場合は分断を認めることもありますが,そうでない場合は,依頼者と相談をして,相互に歩み寄って和解をするかそのまま訴訟を続行するかを決めることになります。というのは,法的にいくら勝てるものだとしても,立証準備や判決後の控訴等で訴訟自体がその分長引くことになるためです。
まぁ,UFJグループの一員ですので突然倒産ということは無いと思いますが,実際にリーマンショックのときにはシティグループだったCFJが撤退して残務処理をしているだけの会社になってしまっているので,今後も絶対に倒産しないとも言い切れません。
以上を踏まえて,最終的には依頼者のリスクに対するご判断次第ということになります。

 

いずれにしても,昔よりは対応は大変になってきていますが,まだまだ十分返還が期待できる業者のうちの一つだと思います。

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7月 25 2011

武富士の更生計画案(要旨)発表

武富士のホームページに更生計画案の要旨が掲載されました。
更生計画案(PDF)

 

この更生計画案は,株主や社債権者,担保権者等,過払いとは無関係の記載も多いため,関係がある部分を抜き出すと次の通りとなります。

 

弁済率は3.3%であり,更生計画案認可決定確定から1年以内に弁済する
場合によっては上記に加えて2回目の弁済があるかもしれないがその有無は未定
→法人税の還付や旧役員に対する損害賠償が得られた場合に実施

というものです。

 

これに対し,消費者側の弁護団の声明があり,更生計画案には同意できず,破産させたい,とのことです。その理由はざっくり次の通りです。

 

スポンサーへの売却価格は約300億円だが,武富士の資産は500億円程度あるんだから,破産させた方が多く回収できる
第2回の弁済は単なる希望的観測であり,また,破産したとしても税金の還付請求等はできる。むしろ,おかしな行動をしている武富士の管財人に還付請求等をさせる方が不安である。

というものです。

 

私は,武富士の資産がどの程度あるのかわかりませんのでどちらがよいとは言えませんが,仮に弁護団の指摘が正しいものであれば,更生計画案は否決されるべきだと思います。

ただ,この点は私ではなく過払金を持っている依頼者の方それぞれが判断すべきものであるため,武富士より投票の用紙が届いた際に再度ご連絡差し上げます。
ちなみに,投票用紙を武富士へ返送すれば「賛成」,返送しなければ「反対」となりますので,何もせずにいつの間にか「反対」になる方も多いような気がします。

なお,弁護団からきたチラシもありますので,興味のある方は一度ご覧ください。
チラシ(PDF)

以上,武富士の更生計画案についてでした。

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7月 22 2011

事務所的Q&Aを更新しました。

過去のブログ記事の中からQ&Aになりそうなものや,今後も利用できそうな記事を集めているページがありますが,こちらを更新しました。

 

Q&A目次

 

特に最高裁判決のページは使えると思いますので,ぜひご覧ください。

以上お知らせでした。

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7月 15 2011

「更新料は原則有効」との最高裁判決

かなり世間の注目を浴びていた感のある更新料訴訟の最高裁判決が出ました。

記事
最高裁サイト
判決全文(PDF)

 

これまでの裁判で争われていたのは,更新料は消費者契約法10条の規定により無効だから,これまで支払った更新料を返還せよ,というものです。

 

そもそも消費者契約法という法律は一般消費者と事業者とが契約をした場合に,法的知識や専門知識が事業者と比べると劣るであろう消費者を守る法律であり,消費者契約法10条は消費者が一方的に不利な契約は例え契約書にそのような規定があったとしても無効になる,という規定です。

そして,この更新料訴訟では,借主側の主張は「賃貸借契約を締結した以上,その部屋に住むのは当然の権利であり,更新料には何ら対価は無いから消費者に一方的に不利な契約だから無効だ!」というものであり,大家側としては,「更新料を取る分,家賃を低く設定しているんだから,一方的に不利とは言えないんだ!」という反論をしています。ちなみに,これまで3件の更新料訴訟が高裁で判断されており,借主側2勝,大家側1勝となっていました。

 

そして,その結論を出した最高裁判決が今日出た訳です。判決内容は,ざっくり言うと次のような感じです。

 

1・まず,当該賃貸借契約は消費者契約なので消費者契約法は適用される。

2・ほいじゃ,一方的に借主に不利かどうかを判断すると,
①更新料は一般的に賃料の補充ないし前払い,賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む性質を有しているのであり,更新料に経済的合理性が無いとはいえない
②一定の地域において,更新料を支払うことは当然のこととなっており,これまでの裁判においても,更新料が無効だという取扱いはされていない。
③更新料の条項が契約書にちゃんと書かれており,それについて借主が合意している場合,借主が合意せざるを得ないというほど,交渉力に差があるということはできない。

3・とすると,契約書にちゃんと規定されている更新料については,更新料の額が,賃料の額,賃貸借契約が更新される期間等を踏まえて考えたときに,明らかに高額だと言えるような特段の事情が無い限り,一方的に消費者に不利益だとは言えない

4・よって,更新料は払ってください。

というものです。

ポイントは,
契約書に更新料について一義的かつ具体的に規定されている。
更新料の額及び更新期間を考慮して妥当な金額である。
という点になります。

 

一義的かつ具体的にというのは,「○年毎に契約を更新し家賃○ヶ月分を支払ってください」というように契約書にしっかり規定されているという意味です。

ただ,更新料の額が妥当か否かについては,最高裁ではっきり明言されているわけではないので今後の裁判例の積み重ねによって確立されていくものですが,勝手な予想だと1年当たり家賃の3~4ヶ月分くらいがボーダーのような感じがします。私の感覚だと,一般的な賃貸借契約期間である2年あたり3~4ヶ月分でも高すぎだろうと思っていたのに,最高裁が1年で2ヶ月分を有効としてしまったということは2年で4ヶ月分でも有効ということになってしまうので私の感覚なんぞ当てになりませんが・・・。  

 

なお,この判決により,今後は更新料が取りやすくなるとの意見を見聞きしますが,ここまで更新料についての問題点が周知されてしまったことを考えると,借主が強いという現代社会においては,よほど魅力的な物件で無い限り更新料が設定されたマンション等は入居希望者から敬遠されるため,いつしか更新料という制度は無くなっていくものだと予想しています。

 

今後,マンション等の賃貸借契約をする際には,家賃や敷金礼金といった契約時にかかる費用のみならず,更新料の部分もしっかり確認した上で契約するようにしてください。

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7月 15 2011

武富士の更生計画案弁済率

本日,武富士が裁判所に更生計画案を提出する予定となっておりますが,一部報道によると弁済率は3.3%とのことです。
予想以上に低い数字です・・・。
記事

さらに,これまた一部報道によると,債権者の一部が独自の更生計画案を提出しており,3.3%より高い数字を出しているようです。
記事
記事

後日,武富士より更生計画案が送付されてきますので,この内容を検討したうえで,依頼者のみなさんに対して個々に連絡させていただきます。

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7月 14 2011

一連計算を認めないという最高裁判決

本日最高裁判決が出ましたが,またしても借り手側に不利な判決でした。しかも破棄されたのがこれまた名古屋高裁ということで,愛知県民としてはちょっと残念な気がします・・・。
最高裁サイト
判決全文(PDF)

 

この判例について,ざっくり説明します。まず,事案から記載すると,

 

1・次の通りの4つの取引がありました。

昭和56年~昭和58年
昭和60年~昭和61年(空白期間約1年6ヶ月
平成元年~平成10年(空白期間約2年2ヶ月
平成12年~平成21年(空白期間約2年4ヶ月

 

2・当該契約には,当事者から申し出がない限り自動的に2年間継続する旨の規定があった。

 

3・名古屋高裁は,上記2の「2年間の継続条項」があったんだから,空白期間を特に問題とすることなくすべて一連のものとして計算した。

というものです。

 

これについて,最高裁はざっくり言うと「空白期間の長短は一連計算を判断するのに重要な要素なのに,これを一切考慮せずに一連計算するという判断はおかしい」と判断しました。
したがって,この最高裁判決としては破棄差し戻しですが,その理由は「空白期間を一切考慮していない」ということですので,空白期間を考慮しても他の要素(空白期間に勧誘があった,契約書の返還があった等)の詳細な判断においてはやはり一連計算と判断される可能性はあります。また,空白期間だけでの判断でも①と②の空白期間は約1年6ヶ月なので2年間の継続条項内であるため一連だが,②と③,③と④は2年以上空いているため分断と判断される,なんてこともあるかもしれません(この辺りは想像ですので実際はわかりません)。

 

ということで,結論としては借り主側の敗訴判決ですが,実質的にはこれまであった判決をより詳細にして,安易な一連計算に警笛を鳴らしたようなものですので,あまり悲観的なものではないと思います。

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7月 11 2011

武富士が危ないかもしれない

武富士はすでに破綻して会社更生をしているので,「何を今さら」と思われる方も多いと思いますが,今回はそうではありません。

 

武富士は会社更生をして,負債の多くを免除してもらい,残った債務についてはスポンサーからお金を調達して弁済することで会社を建て直すことになります。
この武富士のスポンサーは以前の記事でも書いたとおり,韓国の消費者金融大手のA&P(PDF)という会社がスポンサーとなりました。
記事

 

ところが,このA&Pがスポンサーになるための資金が用意できていないようです。
記事

 

記事の内容によれば会社更生をするよりも清算した方が弁済率が高くなるとのことですので,過払金債権者としては,このまま公平とは言えない会社更生手続が進んでいくよりも,清算の方が良いですね。ただし,清算する際にはどさくさに紛れていろんなことが起こるので,裁判所の管理下で破産手続を進めた方が良いかもしれませんね。

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7月 07 2011

「CFJはマルフクの過払金を承継しない」という最高裁判決

先日も同じような最高裁判決がありましたが,今回も同じような判決です。

 

3/23のブログ記事
3/22の最高裁判決(PDF) 

 

上記判決は,タイヘイでしたが,今回の判決はマルフクからCFJに債権譲渡されたものになります。
第一審(岐阜地裁)
原審(名古屋高裁)
最高裁サイト
判決全文(PDF) 

 

基本的には先日の判決と同じで,「譲渡契約において,譲受人である貸金業者が譲渡人である貸金業者から何を承継するのかは業者間の契約内容によって決まるところ,マルフクとCFJ(ディック)との間で債権の譲渡契約がされた際に,過払金返還債務は除外する旨の規定があるんだから,いくら借主とマルフクとの間で過払金充当合意があったとしても,CFJ(ディック)はマルフクの過払金債務は承継しない」というものです。

 

この判決は前回のタイヘイの判決を引用しているので,この判断はまず揺るがないと思われ,タイヘイやマルフクと取引をしている途中にディックに譲渡されたものに関しては,かなり厳しい展開になると思います。
なお,あくまでディックが承継しないというだけであって,それまでに発生したタイヘイ,マルフクに対する過払金が無くなる訳ではありませんが,現実的に回収するのは難しいと思います。

 

似たような問題のプロミス,クラヴィスの債権切替問題はむしろ借主側に有利な判決が出そうであり,件数としてはこちらの方が多いと思われることから,こちらの最高裁の判断をかなり期待して待っているとことです。

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