11月
09
2010
まだ一部の方の分だけですが,更生債権届出書が武富士より送付されてきました。
更生債権届出書には武富士が計算した金額が記載されていますが,今回届いた分についてはすべて一連計算かつ利息が全額付加された金額であるため,計算上はマックスの金額となっており,そのままの計算でまったく問題ないものでした。
また,他の司法書士からの話によると,訴訟前で早期返還のため減額して和解したものについても,和解前(減額前)の最大限の金額が記載されているようですので,依頼者にとっては一番良い計算がされているものと思われます。ただし,訴訟上の和解をしたものについては訴訟上の和解金額(減額された金額)が記載されています。
ただ,届いたのはまだ一部の方の分だけですので,届き次第順次ちゃんと計算されているか確認していかなければなりません。
まぁ,いくら武富士が最大限の良い計算をしていたとしても返還されるのはここから数%なんですけどね・・・。
11月
04
2010
武富士が破綻してから各社対応が厳しくなってきており,支払期日が遅くなる和解案や相当減額した和解案を出してくるようになりました。
その中でアイフルについては,非常に分かり易い和解案となっております。
1 過払金元金の50パーセントを3ヶ月後に返還する
2 過払金元金の40パーセントを2ヶ月後に返還する
3 過払金元金の30パーセントを1ヶ月後に返還する
という,「金額が少なければ少ないほど早く返します方式」となっております。
ただ,上記の過払金元金は,「悪意の受益者の利息は付さず,仮に分断があれば分断された金額」であるため,当事務所の一番良い計算をしたものとはかなりの開きがあります。
したがって,これまでに上記の案そのままで和解をしたことはありません。
上記の案で和解が難しい場合(大体の方が難しいんですが・・・),訴訟をしたうえで返還を求めることとなります。訴訟をしたとしても,その中で和解をすることもありますので必ず判決になる訳ではありませんが,いずれにしても訴訟をする以上はある程度の時間がかかり,仮に控訴されることも踏まえると1年近くかかる可能性もあります。とすると,上記の武富士ではありませんが,万が一破綻してしまうと30パーセントどころの金額ではなくなってしまいます。
以上から,ご依頼いただく方については,
1 上記の和解案で和解される場合,比較的早く返還されますので破綻リスクは小さくなりますが,その分返還額は少なくなります。
2 訴訟をしたうえで和解した場合,上記の返還額よりは上がる傾向にありますが,それにしても上記1よりは2ヶ月程度余分にかかることになります。
3 訴訟をした上で判決までいった場合,判決通りの金額が返還されますので,返還額としては1番多くなりますが,時間がかかる関係上,破綻リスクも1番大きいものとなります。
の3つよりご判断いただいております。
さらに,3についても,アイフルは悪意の受益者について強硬に争ってきてかなり時間がかかる傾向にありますので,状況によっては悪意の受益者による利息を請求しないことをお勧めすることもあります。そうすることにより,早期の判決を求め,さらに控訴される可能性も低くなることから解決までの時間が短くなります。
アイフルが絶対に破綻しないのであれば3を選択すれば良いですし,逆にいつ破綻するということがわかっていれば1の方法をとることも考えられますが,当然ながらそのようなことは誰にもわかりませんので,私が確定的に判断することはできません・・・。
いずれにしても,今は法律上勝てるか否かということよりも,現実的にいつ,いくら返還されるかということの方が大事になってきています。
あとは,ただただアイフルが破綻しないことを願うばかりです。
11月
01
2010
今日から11月となり,今年も残すところあと2ヶ月となりました。あと2ヶ月で何も起こらなければ,今年最大の事件は武富士の倒産となります。
そんな武富士の更生手続について昨日開始決定が出ました。
→開始決定(PDF)
これによると,今後のスケジュールは下記の通りです。
平成22年10月31日 更生手続開始決定
裁判所が会社更生手続を進めることを認めたため開始決定がなされました。この時点から武富士は更生会社となり,更生へ向けての手続を進めていくことになります。
また,平成23年2月28日までにご自身が持っている過払金額について届け出る必要があります。武富士から自動的に通知が来ないことで確定しておりますので,ご自身で武富士に連絡されるか,弁護士・司法書士に依頼しないかぎり,武富士から通知書等が送られてくることはありません。
→債権届け出はどうすんの?
↓
平成23年2月28日 債権届出期間満了
極めて重要な期間で,平成23年2月28日までに届け出ないと失権してしまい,過払金はまったく返ってこないことになります。くどいようですが,弁護士や司法書士にご依頼されている方はその事務所で対応しますので,個別に武富士へ債権届出をしていただく必要はございません。
↓
平成23年4月28日 認否書提出期間満了
債権届出に記載された金額について武富士が認めるか否かの書面を裁判所へ提出する期間です。もし,認めない場合,最終的には裁判で決着をつけることになります。ただし,数パーセントと言われる弁済率を考慮すると,凄まじく金額が変わるようであれば別ですが,通常は裁判費用をかけてまで行うほどのメリットはないと思います。
↓
平成23年7月15日 更生計画案の提出期間満了
上記の手続がすべて終わると確定的な武富士の総債務がわかります。この金額を踏まえてどのように弁済するかの計画案を武富士側が裁判所へ提出します。したがって,このときに一番大事な弁済率が判明します。
↓
平成23年9~10月頃 更生計画案の投票
上記の計画案について賛成するか反対するか投票することになります。そのため,ご自宅もしくは弁護士・司法書士宛に更生計画案及び投票用紙が送付されてきます。
↓
平成23年11月頃 認可決定
原則として議決権総額の過半数が賛成し,裁判所が認可することによって更生計画案に沿った弁済がなされることになります。
↓
平成23年12月~平成24年初旬 過払金の弁済
武富士に対して届け出た弁済指定口座に送金されて終了となります。
ということで,手続は完全にスタートしましたので,次の焦点は「弁済率がどれくらいになるのか」ということになります。
まだまだ先は長いですね・・・。
11/2追記
武富士のスポンサーとして20社ほどが手を挙げているそうです。
→記事
そりゃ,過払金返還債務の無くなった最大手の消費者金融は魅力的に映るのかも知れませんが,本当に利息制限法所定利率内の金利ででやっていけるんでしょうか。それとも,ネオラインのように強引な取り立てだけして搾り取るつもりなのでしょうか・・・。
10月
19
2010
武富士倒産から2週間以上経ちましたが,かなり影響が出てきています。
まず,武富士以外の会社が武富士倒産を理由に減額を求めてきます。
例えば,A社が言うには,武富士倒産を報道で知った方がそれをきっかけにA社への過払い請求が爆発的に増えたことを理由として減額を求めてきています。これまで訴訟後の和解で満額+α,訴訟前でも8~9割だったものが今では3割とか言ってきます。
私は現時点では3割で和解していませんが,今後すでに和解している過払金の返還の延滞とかがあるようであれば最悪3割和解も考えなければならないかもしれません。
また,B社は,特定の依頼者の件ではなく,うちの事務所とB社との取り決めとして「元金の半額で,しかも3年分割」で和解してほしいとのこと。そんな和解できるわけ無いんですが,「ご意見としては伺います」ということでとりあえは話しだけは聞いています。B社は大手銀行傘下の業者なんですが,ここから3年分割と言われるとは思いませんでした。
武富士の倒産を期に過払い請求が増えるのは当然だと思いますが,それがどれほどのもんかわかりません。A社もB社も過払い請求が爆発的に増えたと言いますが,そもそも過払い請求をするには取引履歴が必要であり,その取引履歴の開示に数週間かかるのに,まだ倒産して2週間でそんなに過払い請求が爆発的に増えているとは思えません。もちろん,取引履歴の開示請求が多くなれば必然的に過払い請求も増加するとは思いますが,それがどれほど増えるか現時点ではわからないですよね。
つまり,過払い請求の前提として取引履歴の開示請求は必要条件ですが,かといって取引履歴を請求した人すべてが過払い請求するとは限らない(「当初から過払いが無い」,「あっても少額なので請求しない」など)ので,現時点で8~9割で和解していたものを3割で和解しなければならないほど増えるとはちょっと思えないんですよね。
ただ,武富士のようになってしまうと3割どころの騒ぎじゃないので,あとは安全策をとって和解するか,ある程度の倒産リスクを踏まえてこのまま続行するかを依頼者ご自身に判断していただくしかないと思います。
なお,全然違う話ですが,弁護士会や司法書士会の動きとして,「これまで武富士と取引をしていた人全員に通知をすべきだ」という議論があるようです。
私は正直なところナンセンスだと思います。
確かに法律上知れたる債権者には通知をしなければなりませんので,武富士が把握している過払い債権者全員に通知するのが筋と言えば筋です。しかし,すでに武富士との取引は終わっており,今は平穏に暮らしている方にまで敢えて通知を送る必要があるのか疑問です。だって,過払金の存在を知っていても家族に取引していたことを知られるのを恐れて過払い請求していない人もたくさんいると思うんですよね。しかも,返ってくるのは5%とも10%とも言われるような少額ですから,知ってはいても武富士に連絡しないという人も多いと思います。
そのような方に通知を送ってしまって万が一離婚問題とかまで発展することの方が大問題です。
しかも,武富士はインターネットやテレビなど大量の媒体で過払い債権者へ告知するとしているので,そこまでしても債権届けがないのであれば,それは放棄したと考えるのが素直ですし,万が一武富士の倒産を知らなかったとしても,ここまで報道されていることを考えると自己責任だとも思えます。
したがって,私としては,「これまで武富士と取引をしていた人全員に通知をすべきだ」という意見については必要無いと思いますし,それどころか通知すること自体が二次被害を生じてしまう「害」だとすら思います。
やっぱり,武富士問題は後を引きますねぇ・・・。
10./20追記
アイフルが,「あ,そういやアイフルに過払いあるかも」って思われるのを防ぐためにCMやめるらしいです。
→記事
でも,他の会社のCM見て思い出す人もいるだろうし,そもそも完済しているんであれば,武富士の報道の時に知っているだろうし,どちらかというと広告宣伝費の削減の方が大きい気がします。
一方,三井住友銀行傘下のプロミスですが,三井住友銀行が今後も継続支援を確約し株価が上がっているそうです。
→記事
こういう記事が出てしまうと,銀行傘下のB社が36回分割とか言ってきているのは眉唾に思えてきます。
10月
07
2010
一昨日は大阪で,昨日は東京で武富士の債権者説明会が行われました。私自身は参加しておりませんが,同業の方から多くの情報提供がありましたので,その後の情報も含め簡単にまとめたいと思います。
1・過払金額について
過払金の計算については,分断期間を問わず一連計算かつ利息5%を付加したものになるとのことで,過払い債権者にとっては一番良い計算方法です。
ただ実際に返済されるのは,ここで算出された数字に対して弁済率を乗じた金額となってしまいますので,大幅減額は避けられませんが・・・。
2・債権届出書について
武富士の方から勝手に送付することは無いので,弁護士や司法書士に依頼していないかたはコールセンター(0120-938-685 または 0120-390-302)へ連絡し債権届出書の送付を依頼してください。ただし,開始決定後となりますので,もうしばらく先になると思います。
また,繰り返しとなりますが,弁護士や司法書士に依頼されている方はご自身でコールセンターへ連絡する必要はありません。
3・約定利率では借入があるが実際には過払いの場合
この場合,信用情報への事故情報(いわゆるブラック)の掲載はしないとのことです。したがって,弁護士や司法書士に依頼していなくても過払いになっているのであれば現時点で返済しなくても良いということになります。ただ,弁護士等に依頼していないのに過払いだと分かっている方がどの程度いらっしゃるのか疑問ですが。
4・引き直しても借入が残る場合
開始決定後に管財人が方針を決めるとのことで,現時点では借入が残っている方の和解交渉は一切進みません。
5・和解書が無いが口頭で和解が成立しているものについて
法律上,口頭でも和解が成立しているのでその金額となる。つまり,弁護士や司法書士と武富士との間で和解自体は成立したが武富士に送った和解書が返送されてきていない場合でも,その和解金額が更生債権額となる。
6・現在係属している訴訟について
現在は中断しているが取り下げることもできず(武富士側が取り下げに同意しない),債権確定訴訟となる。ただし,債権届出した金額に異議がなければ当然に訴訟は終了する。
7・口頭弁論終結後,判決言い渡し前の訴訟について
会社更生法適用の申立をしても口頭弁論が終結している以上,判決の言い渡しはなされます。しかし,送達ができないためいつまで経っても確定しません。ただ,確定していようがしていなかろうが結局は債権届出をしなければなりませんので差はありません。
なお,当事務所にも先日「確定しない判決の判決正本」が届きました。かなり武富士とは争ったので,もしかしたら一部勝訴(一部敗訴)かと思いましたが完全勝訴だっただけに残念です。
8・現在借入が残っている方について
武富士のATMは今も稼働しているので通常通り返済できるほか,セブン銀行等,提携金融機関でも返済は可能。
ということで,また情報が入り次第更新していきます。
10月
06
2010
昨日,大阪にて武富士の債権者説明会があったそうですが,内容としては特に新たな情報は無かったようです。
さて,同職からの情報によると,武富士から依頼者本人宛に会社更生法適用の申請に関する書面が送付されているそうです。これは,弁護士や司法書士が代理人になっていてもまったく無視して本人に送付しているとのことです。
ただ,武富士に連絡すれば弁護士,司法書士宛に送付することも可能とのことでしたので,当事務所においても武富士へ連絡しております。もっとも,すでに武富士がすでに発送しているケースも考えられますので,ご家族に知られるとまずいという方は注意深く郵便受けをご確認いただいた方が良いかと思います。
今後も進展がございましたら記載していきます。
10月
01
2010
今日から10月になり,タバコ等様々なモノの値段が上がるようです。非喫煙者(嫌煙家ではない)である私にとっては無関係な話しですが,私の周りの喫煙者の多くが禁煙を宣言しています。その内の一人は,すでに3回ほど禁煙に成功しているようですので今回も自信満々でした(笑)
そんな中,10/1は毎年恒例「法の日相談会」です。
愛知県司法書士会でも10/1~10/19の間に各地の役所等で相談会を開催します。もし,ご相談のご希望がございましたら,お住まいの地域の開催地にお出かけください。
→日程と開催地(PDF)
なお,私は長久手町役場の当番になっておりますので,本日はお問い合わせのお電話またはメールについて,折り返しまたは回答させていただくのが夕方以降になりますので,ご了承願います。もし,早急に回答が必要な場合は,ぜひ長久手町役場までお越しください。
以上,法の日相談会のお知らせでした。
9月
29
2010
武富士から開示されたFAQを踏まえたよくある質問への回答です。
1・和解や判決までいっているのに全額支払ってもらえないの?
残念ですが,どのような状況にあっても全額支払ってもらえることはありません。こうなることを避けるために武富士に対して担保を取っていた銀行等についても大幅にカットされてしまうような事態に陥っているためとてもではありませんが全額支払ってもらうことはできません・・・。
2・判決が確定しているから強制執行して回収することはできないの?
すでに強制執行に着手しているものは中止され,これから着手することも禁止されてしまいましたので強制執行により回収することもできなくなってしまいました。
→強制執行にかかる包括的禁止命令(PDF)
3・武富士の役員などの財産から回収できないの?
過払金の支払い義務があるのは,会社たる株式会社武富士であって個々の役員ではありませんので,役員個人の財産から支払ってもらうことはできません。なお,過去の役員などに任意に私財を提供してもらう可能性はありますが,兆単位もあるという全体の債務額からすれば微々たる額だと思います。
4・現在訴訟が進行中のものはどうなるの?
すべての訴訟手続は中断されることになります(会社更生法34条,52条)ので今後訴訟ではなく債権届け出によって金額を確定させることになります。ただし,金額の争いがある場合は,査定という形で裁判手続になる可能性はあります。
なお,先ほど名古屋簡裁からも連絡があり,武富士に対する訴訟についてはすべて中断となりました。
5・債権届出の手続を代わってやってもらうことはできないの?
すでに当事務所にご依頼いただいている方については代理で行うことができる予定です(確定ではありませんがクレディアの時に可能だったためおそらく可能だと思います)。その際に追加の費用がかかることはありません(といいますかこれまでどおりの費用から変更はありません)。
また,現時点でどの事務所にもご依頼されていらっしゃらない場合は,当事務所にご依頼いただくことも可能です。その場合の費用は通常の過払い請求と同様になります。
(例)
すでに完済しており100万円の過払いがあったが,会社更生手続によって10万円が返還された場合
→10万円×21%=21,000円となります。
また,引き直しても過払いにならず債務が残る場合は通常の任意整理として債務額に関わらず一律4万円の費用がかかります。
なお,これから武富士に対して訴訟を提起することはあり得ませんので,訴訟費用がかかることはありません。
また,追加情報がありましたら随時更新して参ります。
9月
29
2010
武富士の破綻により過払金については会社更生手続の中で返済されることになるため,武富士に債権届け出をする必要があります。
この債権届け出については,当事務所がご依頼いただいている方についてはおそらく当事務所宛に関係書類が送付されてくると思いますので債権届け出についての委任状をいただくことにより当事務所で代理して行うことができると思います(確定ではありませんがおそらくできると思います)。
また,当事務所に限らずまだどの事務所にも依頼していない,もしくは,そもそも過払金があるかどうかすらわからない,という方は武富士に対して債権届け出のための用紙を請求してください。
→武富士からのお知らせ(PDF)
なお,武富士のホームページを見る限りでは,ご自身で請求しない限り自動的にご自宅へ債権届け出の用紙が送付されてくることはないと思われます。
その理由は,
①そもそも武富士と取引していたことを家族に内緒にしているケースが多々あり,勝手に送付することがまた問題となりかねない。
②わざわざテレビやインターネット等にて周知する予定としている。
③「ご連絡いただいたお客さまで過払いとなっている方に対しては(中略)郵送されることになります」と記載されている。
からです。
したがって,過去に取引をされていた方については,一度武富士へ問い合わせをされることをお勧めいたします。
なお,上記の通りすでに当事務所にご依頼いただいている方については,すべてこちらで対応しますので,個別に武富士へ連絡していただく必要はございません。